“ソーシャル・キャピタル”が実体マネーを生み出す

貨幣の価値はたとえそれが紙だろうとゴミだろうと、みんなの「信用」によって決まるということです。

経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫) P.15



ツイッターノミクス TwitterNomics

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ツイッターノミクスのレビュアーに応募、献本頂き、ようやく読了した。

読了して思い出したのが、上記の言葉だった。本書にはこうある。(P.15)

2ドルなければミルクも買えない。ただ、オンライン・コミュニティでは2ドルに同じ価値がないことは覚えておいてほしい。


本書では

ということが、米国の様々な実例をもとに説明されている。

ソーシャル・キャピタルについては、P.11で

ソーシャル・キャピタルは、お金ではないのだ。ソーシャル・ネットワークで結ばれた人同士の間に時間をかけて育まれる信頼。
あるいは尊敬。あるいは評価。

と説明されている。


本書の題名から「企業がツイッターを使って儲けるためのことが書かれた書籍」と想像されるかもしれないが、それはごく一部でしかない。
企業にとどまらず個人や組織が、ブログ/SNSツイッターなどのソーシャル・ネットワークのツールを利用して、ソーシャル・キャピタルを増やす方法や失敗しないための教訓が、多くの実例をもとに書かれている。


日本でも市場経済とは別のソーシャル・ネットワークの経済が大きくなってくるであろう。新しい経済圏でソーシャル・キャピタルを得るための方法・手段のヒントが本書には満載である(失敗例やこれをやっちゃダメという実例もある)。個人も組織も、ネットやECビジネスに関わる人もそうでない人も、すべての人に役立つと思うので、是非一読してみてはどうだろうか。